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漢方薬局開業日記 その2 〜薬学生時代〜

2018-11-18

前回お伝えしましたように、今回からしばらくは私の漢方薬局開局までの簡単な道のりを紹介していきたいと思います。

まずは「薬学部卒業」までをどうぞ!

東京薬科大学時代

2000年の春に東京のとある薬学部に入学。

次々に襲いかかる様々な試練(追試・再試)を乗り越えなんとか4年で卒業し、無事に薬剤師となった。

他の漢方薬局の方はどうかわからないが、私は在学時は漢方には全く興味がなく、
就職時には漢方薬局の存在すら知らなかった。

薬剤師であれば漢方に詳しいと思われる方も多いと思うが、実はかつての私のように漢方に興味なく、漢方薬局という業態があることすら知らない、また知っていても何をしているのかわからないという薬剤師はとても多い。

理由はいくつか考えられるが、
そのうちの一つとして漢方に関連する問題が国家試験に出ない(出題数が少ない)ことが影響しているのは間違いないと思われる。

《国家試験に出ない漢方》

私が国家試験を受けた2004年当時、国家試験全240問中、漢方(生薬・天然薬物学なども含める)に関する問題はたった3問しかなかった。

基本的にすべての問題の点数は同一配分なので、
この3問ができなくとも試験結果には殆どと言っていいほど影響がない。

つまり漢方の勉強を全くせずとも、薬剤師になるにはほとんど何も問題もないのである。

もちろん違う意味で大いに問題ではあるが…。

そのくせに勉強しなければいけない範囲はやたら広く、意味なくラテン語を覚えたり、どうでもいい構造式を覚えさせられたりと結構めんどくさいことが多い。

しかもすべて覚えたところで全240問中たった3問しか出ないとなると、お荷物扱いされていて当然の科目であると言える。(今はしりませんよ。)

事実私の周りで当時、漢方に興味をもった者は一人もいなかった。(現在でもだが・・・。)

《実際には役にたたない大学漢方の知識》

また、漢方薬局で漢方相談をしたことある方にはわかると思うが、大学の授業で習う漢方の内容は、実際の漢方相談では全くと言っていいほど役に立たない

それも当然といえば当然だ。

患者さんは体の不調を治してほしくて来ているのに、いくらラテン名や複雑な構造式を覚えていたところで患者さんの見立てができなくては、そして実際に使う方剤の生薬の構成、効能、使用量などがわかっていなくては何の意味もなさないのは当然のことである。

大学でもこのような実際の臨床で役立つ内容を教える授業が少しでも増えれば、もっと漢方に興味をもつ薬剤師が増えると思うのだが、今はどうなのであろうか。

私のところに漢方を勉強したいといって来られる方の殆どが、あの「葛根湯」の処方構成すらはっきり言えない現状を考えると、それはまだまだ先の話なのかもしれない。

まあそんなこんなで大学中の私は今とは違って、漢方とは全く無縁の学生生活だったという内容でした。

次回は、「卒業後の就職と私が漢方に出会うまで」を書きたいと思います。

ではでは