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漢方の基本処方の覚え方! 〜冷え性を中心に考える〜
2017-03-16

昨日は、薬膳の専門家7名をお呼びして、毎月一回開催している中医学・漢方勉強会の第3回目でした。

今回は、はじめ”更年期障害”を予定していましたが、どんな疾患にしても、最終的には”どんな内容の漢方薬を使うのか”に落とし込んでいくので、ある程度処方内容が理解できていないと話の最後でわからなくなってしまうと思い、予定を変更して方剤メインの内容でお話させていただきました。

私が漢方の勉強を始めた頃、ちょうど10年ほど前になりますが、私も皆さんと同じようになかなか方剤の中身が覚えられず苦労した記憶があります。

方剤学のテキストを初めから眺めていてもやたら難しい言葉が並んでおり、一向に頭に入ってきません。その結果結局テスト前に”丸暗記”になってしまい、全く身になってないという方は結構多いのではないでしょうか?

基本方剤を覚えよう!

そういう方におすすめなのは、まずは4〜5つの生薬から構成される基本方剤(例えば四君子湯、四物湯、四逆散、五苓散、桂枝湯など)をある疾患の病因病機の代表方剤として構成・効能効果などを完全に理解して覚えてしまうことをおすすめします。

この幾つかの基本方剤を覚えていれば、かなりの数の派生方剤も関連付けて覚えることができます。もちろんそのためにはある程度の生薬学(単味の生薬の効能など)の知識が必要という前提にはなりますが…。

血府逐瘀湯の場合

例えば私もよく使う薬で”血府逐?湯”という方剤があります。内容は(当帰・赤芍・川芎・塾地黄・桃仁・紅花・柴胡・枳穀・炙甘草・桔梗・牛膝)で、このまま覚えるのはかなりしんどいと思います。

しかしながら先に上げた基本方剤の四物湯(当帰・芍薬・川?・熟地黄)、四逆散(柴胡・芍薬・枳実・炙甘草)を覚えておくと、

血府逐瘀湯=(四物湯+桃仁・紅花)+四逆散+桔梗・牛膝
→血府逐瘀湯=桃紅四物湯+四逆散+桔梗・牛膝

となり、一気に覚えやすくなります。四物湯、四逆散がどのような働きをするかはすでに理解できている前提のため、あとは桔梗・牛膝がどういう働きをするかが分かれば血府逐瘀湯の構成、効能効果が理解できることになります。桔梗・牛膝のこの方剤における役割は頑張って憶えてください。

十全大補湯の場合

また貧血や術後の体力回復で病院などでもよく使われる”十全大補湯”と言う薬があります。

こちらも(当帰・芍薬・川芎・熟地黄・人参・白朮・茯苓・炙甘草・桂皮・黄耆)という10味の大型方剤になります。

しかしながら、先の基本方剤を覚えていれば、この方剤も

十全大補湯=四物湯+四君子湯+桂皮・黄耆

と分析できるため、かなりシンプルに分析できます。
この桂皮・黄耆の働きはやはり憶えてくださいね。

まずは冷え症で基本方剤を覚える

漢方相談をしているとわかりますが、漢方を求めてこられる方の大半は何らかの”冷え”を持っています。特に女性が患者数の大半を占める薬局は、この傾向がより顕著かとおもいます。

つまり、冷え症で使える基本方剤をしっかり覚えておけば、実際の相談においてもすぐに使うことができます。

一人一人のレベルにもよりますが、まだ漢方について勉強を始めたばかりという方で”冷え症”について勉強したいという方には、仙頭正四郎先生の「家庭でできる漢方① 冷え症」はなかなかおすすめです。

約10年前の本ですが、この本は”冷え症”のメカニズム(病因病機)をきちんと中医学的にわかりやすく分類してあり、また方剤についても専門用語を使いすぎず一般の方にもわかりやすく書いてくれています。

また冷えの改善方法として、”薬膳”や”ツボ”など自宅でできるケアの仕方も詳しく書いてくれているので、一度読んでみても損はない本かと思います。


「家庭でできる漢方① 冷え症」仙頭正四郎

 

来月は「更年期障害」についての予定です。