多嚢胞性卵巣の治療

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子宮内膜症の治療方法

多嚢胞性卵巣の治療方法とは?

多嚢胞性卵巣の治療方法とは?

日本産婦人科学会生殖・内分泌委員会において治療指針が定められています。

大きく分けると、妊娠を希望するかしないかで治療法が変わりますが、肥満の場合(BMI≧25)は妊娠希望するしないにかかわらず、まずは体重の5~10%の減量が薦められています。

5%の減量でも排卵や内分泌状態の改善がみられます。

妊娠を希望しない場合

カウフマン療法や低用量ピルなどホルモン剤を用いて月経の周期を整えて正常に戻す治療を行います。

妊娠を希望する場合

排卵を誘発する排卵誘発剤を使います。多くは第一選択薬としてクロミッド(クロミフェン)という薬が使われます。排卵率は50~70%と非常に効果は高いですが、抗エストロゲン作用があるので頚管粘液が少なくなったり、子宮内膜が厚くならないといった副作用が起こることがあります。 クロミフェンが無効の場合はゴナドトロピン療法というより卵巣刺激の強い薬剤を使いますが、副作用として卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や多児妊娠に注意が必要となります。

漢方薬は、多嚢胞性卵巣症候群に有効です

漢方薬は多嚢胞性卵巣症候群に非常に有効です。多くは身体の中を流れる 気や血、水の停滞(気滞・〓血・痰湿)として当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、柴苓湯、二陳湯などが使われます。

副作用を抑えながら改善へ

漢方薬は、副作用を抑えながら改善へ導きます

多嚢胞性卵巣症候群は、多くの方が不妊症を合併します。

また内服治療、外科治療ともに妊娠力が落ちるため、妊娠を希望される方にとっては非常にやっかいな疾患です。

少し専門的な内容になります。わからない場合は読み飛ばしていただいて、下の方にあるタイプ別の症状で自分のタイプを見ていただくか、もしくは直接薬局の方までお問い合わせください。

副作用を抑えながら改善へ?

漢方・中医学の理論から多嚢胞性卵巣症候群の病態を考えると、腎・肝・脾の3つの臓腑の機能が失調すること及び、痰湿・血〓などの病理因子が密接に関係することで腎虚血〓、腎虚痰実、脾腎虚損、湿聚成痰、痰湿鬱火、肝失疏泄、肝鬱化火といった証を示すことが多いです。

特にキーポイントとなるのは“腎”で腎を保護する「補腎」という治療法が主となり、兼治として「化痰」「疏肝」「活血」が併用されます。

以下に例として、いくつかタイプ別の特徴を上げておきますので参考にして下さい。

  • 1. 腎虚痰湿型:月経遅れがち、量は少ない、帯下の量多いあるいはとても少ない、ややぽっちゃり体型、多毛、腰膝がだるい、お腹など冷える、舌苔が厚いなど
  • 2. 肝鬱血〓型:月経不順、色が紫でレバー状の塊がある、イライラしやすい、怒りっぽい、月経前に胸が張る、舌の色が暗い紫っぽい、舌に紫の点が見えるなど
  • 3. 肝経湿熱型:月経不順、ニキビが多い、不正出血がある、生理前に胸が張る、便秘あるいは下痢、尿の色が濃い、帯下の量が多く臭いがきつい、陰部がかゆい、舌苔が厚くて黄色いなど
  • 4. 脾虚痰湿型:月経遅れがち、量は少ない、帯りもの多い、やや肥満、疲れやすい、身体がだるい、むくみやすい、甘いものが好き、舌に歯型がついている、など。

これらは必ず1つのタイプに当てはまるのではなく、複数のタイプが混在ることも多々ありますのでご注意ください。

漢方薬での治療にかかる時間は、どれくらい?

当薬局では補腎剤では鹿角続断冬虫夏草、活血剤では莪朮や三稜・田三七など、より強力な生薬の入った製品をうまく併用することでより高い治療効果を得ることができると考えます。

また多嚢胞性卵巣症候群の方は血糖値の高い方も多いので、その場合にはそちらの対策も並行して必要になります。HbA1c(やや長期の血糖指標)も多くの方が漢方薬で下がってきています。

生活習慣の改善具合などで変わってきますが、一般的には最低3~6ヶ月位は治療期間として見て頂きたいと思います。